洋風ファッションの黎明期 女性の社会進出の時代

「ハースト婦人画報社」の歴史は、明治時代に小説家・ジャーナリストとして活躍した國木田獨歩が創刊した『婦人画報』にまで遡ります。創刊は明治38年（西暦1905年）、2015年で110周年を迎えます。当時は、開国以来、富国強兵・殖産興業をスローガンに掲げて、欧米列強に追いつけ追い越せと、日本中が欧米文化を積極的に取り入れた時代です。この年の１月には、日露戦争でも特に激戦で有名な旅順陥落が報じられています。やがて大国ロシアと講和条約を結ぶに至り、人々は戦勝気分に湧いていました。そんな時代の雰囲気のなかで、封建社会に育った女性たちの生活も目まぐるしく変わっていきます。進歩的な女性たちの社会進出を高らかに謳った『婦人画報』は、当時の女性たちの喝采の中で産声をあげたのです。

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